このたびはお世話になっております。ようやく筋肉痛が治った大塚です。こちらこそ、無理言ってプログラムを開催していただきありがとうございました。
仕事のためとはいえ、勢いあまって参加することになり、前日になって、本当に出来るだろうかとちょっと不安になったりしておりました。それも、当日、齊藤さんと鈴木さんにお会いし、お2人が作り出す和やかなムードのおかげで安心できました。
実際にクライミングしているときは、壁に向かって集中しており、まわりの気配もあまり感じず不思議な感覚でした。ただ2回目を途中で断念し、「気持ちが弱いな〜」なんて思っておりましたが、最後に鈴木さんから、「楽しみ方は人それぞれ」というお話を聞き、救われました。
それと、こうしたNPOを立ち上げる方は、身内に障がいを持つ方がいたり、福祉に興味があるという方が多いのですが、齊藤さんは、また別のアプローチから取り組んでいるという点も興味深かったです。
僕は、雑誌作りは長年取り組んできましたが、障がい者とかかわるようになったのはここ1年半くらいのことで、障がいに詳しいわけでもありません。
でも、齊藤さんや鈴木さんの由香理さんへの接し方などを見て自然体でいればいいのかな、とあらためて感じた次第です。
また、Co-Co Lifeで人を集めて齊藤さんに協力してもらってイベントなどが企画できたらと秘かにたくらんでおります。ぜひ、今後ともよろしくお願いいたします。
今回のクライミングプログラム、登っているときは必死で楽しいとは思えなかったのですが、終わってから振り返ってみると、楽しかったと思えるから不思議です。何が楽しかったのかというと、それは四つあります。
一つめは、大学ではどうしても私たちができるスポーツは陸上や水泳だけに限られてしまい、最近週1回の体育でしか運動をする機会がなかったので、「久し振りに思う存分体を使った」という気持ちよさです。
二つ目は、壁を登るなんて小学生以来だったので、久し振りに小学生の時と同じことをするのが許された開放感です。小さい頃、私の周りには男の子が多かったので、私も彼らといっしょに、わざわざ金網を乗り越えて運動場に入ったり、対面ぶらんこの支柱を登っていって、そこから動いているぶらんこに移ったりしていたのです。でもさすがに中学生くらいになると、女子がそういうことをしていると、世の中から呆れた目で見られてしまいます。それが、今日だけは形振り構わず壁を登ることが許されていたのです。
三つ目に、山や岩、そして周りを飛び回る虫や蜂など(蜂も虫ですが)、人が手を加えていない自然を思う存分味わえたという満足感です。
そして最後四つ目は、サポートしてくださった方々に出会えたことです。今回のロッククライミング体験には、私一人のために5人の方が時間をとってくださっていました。初めての場所、初めての体験で右も左も分からない私なので、サポートしてくださる方々を信用する、いいえ、信用するどころか頼り切ることになってしまいます。そして、皆さんがそれに応えてくださるのです。互いに信頼しあえる…、そのような関係を築ける人に5人も出会えたなんて、もうそれだけで十分だと私は思いました。
それだけではありません。その夜から、そして翌日にはさらに、腕や肩の筋肉痛に悩まされるというおまけ付きです!そして、翌日1日、友達たちの中で人気者になります。「ロッククライミングをやってきたんだ。」と言うと、みんな熱心にその体験談を聞いてくれます。「は?テストの前日に何登ってんの」とは言われましたが…。ちなみに、無事テストも受けてきましたし、エッセイも締め切り時間までに提出しました。
先日の幕山公園でのロッククライミングの取材では大変お世話になりました。写真もありがとうございます。ずいぶんときわどい姿勢で撮影してたのですね。斉藤さんがしっかり確保してくれたおかげで仕事に集中することができました。
普段のテントかついで山々の縦走だけでは飽き足らず、そろそろ岩登りをやりたいなと思ってたので、あのような体験に恵まれて良かったです。家に帰ってなにげなくブラインドのひもで8の字結びをやってる自分がおりました。鈴木さんの講習を是非とも受けてみたいと思います。
正直申し上げて全盲の方がクライミングをする、またそれを指導するということが全く想像できなかったのですが、お二人の自然で的確なアドバイスでするすると由香理さんが登っていく姿に驚き感心いたしました。由香理さんの頑張りはもちろんですが、お二人の楽しくやろうよという雰囲気がなにより大きかったと思います。我々もとても楽しい時間を過ごせました。
今回の取材やアダプティブワールドさんのパンフレットやホームページを拝見して、恥ずかしながら、頭ではわかっていても私も現代人のご多分に漏れず改めて自分本位な生き方しかしていないことに気づかされました。この体験を通しお二人の活動を間近で見ることで深く考えさせられる貴重な一日となりました。私は障害児者の方に出会った時にアダプティブワールドさんのことを紹介することでしかお役に立つことはできませんが、これからのアダプティブワールドさんの活動の発展とスタッフの方々の活躍を心から願っております。ありがとうございました。
|